心理的貯金をふやす
(2)一流の人は「ミッション」を考えながら働く
一流の人は、学び、実践するだけでなく、仕事のミッションや志を考えます。今、ハーバード大学のビジネス・スクールでは、東日本大震災を被災した東北の福島や宮城に学生を送り勉強させています。ただ知識を蓄え、カネもうけを考えることだけがハーバードではない、という理念のもと、破壊された大地で復旧に尽力されている地元の企業家から、仕事のミッションや志という大事なものを学ばせているのです。
(3)一流の人は「毎日歯を磨くだけでなく能力と人格も磨く」
セロトニンを増加させるのは「恐れ」「脅威」「不安」ではなく、「自信」「希望」「安全」です。一流の人は、仕事上の「能力」と、職場で良好な人間関係を築き信頼を高める「人格」がビジネスにおいて何より大切であることを知っています。だから、能力と人格を磨くことに余念がないのです。
(4)一流の人は「心理的貯金」が豊かである
職場のメンタルヘルス向上には「心理的資本」を増やすことが必要といわれています。心理的資本というと分かりにくいので「心理的貯金」と言い換えてみると私にはわかりやすい。その内容は、
・やればできるという自信
・柔軟な思考
・目標を立て計画性を持ち持続する力
・逆境から這い上がる力
の4つです。いずれもセロトニンが出ていないと達成できません。心理的貯金も個人の心がけしだいでふやすことができるようです。一流の人は心理的貯金が多いのです。
(5)一流の人は「人に感謝するだけでなく、感謝されるような奉仕をしている」
メンタルヘルスの技法の一つに「感謝介入法」があります。私たちは人に感謝され「ありがとう」と言われるほど精神健康(セロトニン)がよくなる。「お客様に一言お礼を言われると、今までの苦労が吹き飛んじゃうんです」という声をよく聞きます。一流の人は感謝するだけでなく、他人に感謝されるような「奉仕の心」で働くことが大事と知っています。