朝、デスクに着席したら、通勤途中にテイクアウトしたコーヒーでまずは目覚めの一杯、というビジネスパーソンは多そうだ。オフィス内に自動販売機が設置されている職場では、コーヒーやドリンクに手を延ばしながら仕事するのも日常風景だろう。
しかしながら日本の働く現場は実にいろいろあるようで、始業前のたかが一杯のコーヒーでも、「許せない！」と目くじらを立てられるケースもあるようだ。職場での飲食、気になる―気にならないの境目とは？
「なんしてるの、仕事もせず」
始業時間前ならいいんじゃないの？
「掲示板ミクル」に、始業前にコーヒーを飲んでいたら叱られた、という愚痴が寄せられている（2016年9月7日）。
旅館で働いているという投稿者。朝6時半からと早朝からの仕事だが、いつも20分ほど早く出勤し、コーヒーを飲んでゆったりしてから仕事を始めているそう。そんな姿を、先輩の「オバサン社員さん」に「なんしてるの？仕事もせずにコーヒーか！はや仕事しないな！ったくもう！」とたびたびなじられているという。
始業前は自由だろ、と胸中で毒づき、今のところは無視しているらしいが、
「勤務時間より早めに来てコーヒー飲んでとりあえず目を覚ますみたいなの社会的に間違っていますか？早めに来たらそのまま仕事しなきゃダメなんでしょうか？」
他の人の考えも気になるようだ。
さっさと済ませるのがマナー
他のユーザーからは、
「普通に飲んでるよ。早めに来て就業時間までに何しようが勤務中じゃないんがら関係ないよ」
「始業時間前に何をしようが自由です。企業によっては、コーヒーも負担する会社、沢山ありますよ」
「社員、アルバイト、両方、経験がありますが、早目に出勤して、『今から仕事を頑張るぞ』と言う意味合いを込めて、タイムカードを押す時間まで、休憩室で、自由にコーヒーを飲んだり、たばこを吸ったりと言う光景は、普通でした」
など、「始業前なんだから勝手にするさ」という意見が多く書き込まれる一方で、
「んー、会社でのんびりコーヒー。その図は、あまり良く思われないかもな」
と、先輩のオバサンに恭順を示す声も。
「取り合えず先輩の言う事は聞いた方が無難 コーヒー飲みたかったら先輩が来る前か家でるまえに飲むしかないよ」
と「長いものには巻かれろ」との世渡り重視のアドバイスも寄せられた。
働く女性向けサイト「シティリビングweb」では、デスクでの飲食についての意識調査の結果を紹介している（15年3月23日）。
「朝ごはんやおやつをデスクで食べるのって...アリ？ナシ？」という問いに対し、「アリ」は88％、「ナシ」は12％。やはり「別にいいじゃん」派が圧倒的多数ではあるが、10人に1人は眉をひそめていることも含んでおきたい。
OKのハードルもちょっと高いようだ。周囲の同僚にとってにおいや音が気になるものはNG、始業時間ギリギリに来ておにぎりやパンなどを食べだすのもナシ、という意見がチラホラ。
また、「ダラダラのんびり優雅に食べるのはNG。さっさと済ませるのがマナー」との声も（調査は14年7月に実施。有効回答数は108）。
今回の投稿者の場合、コーヒーを飲みながら「ゆったり」している風情が先輩のかんに障ってしまったのかもしれない。（MM）