若い女性はInstagramも
前回お伝えしたとおり、カンボジアでも新品のiPhoneの値段は8~10万円。最新のiPhone7は正規販売されていないため定価より高く売られています。それなのになぜ......というのは、彼らのスマートフォンの購入価格を見ればすぐに分かります。
100ドル以下 12%
100-200ドル 33%
200-300ドル 20%
300-700ドル 20%
800ドル以上 15%
と、いうわけで、iPhoneの新品を正規で買っている人は15%程度。ほとんどは中古のiPhone4sや5を使っているのです。
「なんでiPhoneにしたの?」
「あちこちで売っているし、格好いいから」
理由もシンプルです。
ちなみに、9割以上の人が月額の通信料は10ドル以下、ほとんどの人がFacebookを一番よく使っているのですが、意外なことに半数以上がLINEを、4分の1程度(特に若い女の子)がInstagramを使っています(ちなみにtwitterはほとんどゼロ)。
カンボジアというと、地雷・虐殺・貧しい国というイメージで見られがちです。実際にプノンペンの街に来てみるとそんな感じは全くしないのですが、なかなかその感覚を伝えることができません。ですから、このように、母数は小さくても実態を数字で示してみると、ちょっとぐらいは感覚がつかめるのではないでしょうか。
確かに、金銭面では我々よりも貧しいですが、その金銭でも楽しめるような中古のiPhone市場がしっかりとできあがっており、それを利用して、我々と同じアプリを(ちょっと古いけど)同じスマホで楽しんでいるのです。
途上国=後れているというのは過去の話です。ソフトウェアは一瞬で世界中に同時に拡がりますし、ハードウェアも多少のラグはあるものの、結構均一化されるものなのです。
途上国を、あなどってはいけませんよ。(森山たつを)