突然ですが、読者の皆様は職場で靴を履きかえていますか?
いわゆる室内履きです。昔は、役所へ行くと職員さんたちがサンダルに黒い腕抜き(肘から手首までを覆う汚れ防止カバー)姿で窓口対応をしていました。最近は、腕抜きこそほとんど見かけませんが、サンダル姿は役所に限らず、民間企業でもいまだ目につきます。一日中革靴やパンプスで過ごすよりも、開放的で足がとても楽なのは容易に想像できます。
慎み感じられず、残念
話は少々逸れますが、研修中に靴を脱いで受講している男女が一定数います。また食事中に靴を半分脱いで、つま先に引っかけぶらぶらさせている人も見かけます。特に女性の場合は、慎みが感じられず、とても残念な気持ちになります。
さて、話を室内履きに戻しますと、ビジネスマナーでは、室内履きでお客様に対応するのはNGです。だって、お客様はスリッパや室内サンダルで会社を訪問しませんから。訪問を受ける側が室内履きでは、お客様に対する敬意が感じられません。
しかし、企業にはそれぞれ慣習や経緯がありますので、頭ごなしにダメとは言い切れません。私もそのような企業で研修をする際は、事情を伺った上で、室内履きを廃止するか継続するか、ご検討いただくようお願いしています。
室内履きを選択する場合、お客様目線で、これだけはやめてほしいと思う点がありますので紹介します。
(1)スリッパ
え~! スリッパ履いて仕事している会社なんてあるの? と思う方もいるかもしれませんが、実際にあります。
スリッパの場合、歩くとパタパタ音がしますよね。それだけならまだしも、スリッパが脱げないよう、足をズリズリと引きずるように歩くので、見た目に姿勢が悪く、だらしない印象を与えます。
絶対にNGなのは「便所スリッパ(特にビニール製)」と「キャラクターもの」。この2つを見た時は衝撃が走りました。安くて長もちの「便所スリッパ」はどうぞトイレで。お気に入りのキャラクター付きスリッパはご自宅でお願いします。
なぜか新品に買い替えない
(2)古びたサンダル(女性用ナースサンダルを含む)
踵がすり減ったり、ベルトがすり切れていたり、糸がほつれ出ていたり、汚れで色がくすみ変色していたりと、屋外で履くのであれば間違いなく処分するであろうレベルのものは、人に不快感を与えます。
なのに室内履きとなると、なぜかなかなか新品に買い替えません。何万円もする高価なサンダルというわけではないと思うのですが、いつまでも後生大事に履き続ける。傷みが見えたらもちろん、季節の節目ごとに新調すると清潔感もあり、足元も美しく見えます。
「足元を見る」という言葉もありますが「オシャレは足元から」。その人の人間性も露わになる場所ですから、気を抜かず、スキのない足元を整えましょう。(篠原あかね)