小さな成功体験を積ませる
しかし同じ指導を明智光秀に行ったら、謀反という形で返されてしまった。あの信長でさえ部下の育て方を間違ったと言えるだろう。そうであれば、あなたが間違えないはずはない。
新入社員の育て方は、信長が秀吉にしたように「達成感を得られるような課題を与え続ける」ことだ。私の経験からもそれが一番だ。
これって子育てと一緒。小さな成功体験を積み重ねさせること。ちょっとした契約を取れば、「よくやった! お祝いだ!」と褒めてやる。褒めて認めてやらないと人は育たない。
小さな失敗ですぐに怒鳴ったり、契約を取ってきても「こんな小さな契約で喜ぶんじゃない。ノルマはまだ未達だ」などというから萎縮して、やる気がなくなるんだ。せっかくの能力も発揮できない。
私だって、小さなミスを指摘する部長に仕えたとき、ミスして怒られないかとびくびくしてノイローゼになりそうになったことがある。叱られるのが怖くて書類が提出できなくなったんだ。辛かったなぁ。
とにかく小さな課題を与え、上手くいけば「褒める」こと。これが大事だ。そして次の課題を与え、またそれをクリアーすれば「褒める」。ロールプレイングゲームをやっているつもりで楽しんでやればいい。そうでないとあなた自身が潰れ、ゲームオーバーになってしまう。(江上剛)