食わず嫌い国民にチャレンジ カンボジアで「わたあめ」売る

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様々なトラブル乗り越え

   そこからは、お祭りです。わたあめの綿が段々大きくふくれるように、次々と人が集まってきて人だかりができ、次から次へとわたあめが売れていきます。

   その商品がいい物だとお客さんに納得してもらうためには、まずは誰かに手にとってもらわなくてはなりません。そして、その商品をいいと思ってくれる人が増えると、物は次から次へと売れるようになります。営業という職種の大切さ、フリーミアム(基本のサービス・製品は無料で、より高次の機能は有料で提供するビジネスのしくみ)が成功している理由、それがリアルなお客さんの動きで理解できます。

   この取り組みは、「サムライカレープロジェクト」という研修プログラムの一環で、大学生を中心とした研修生が、自分たちで商売の売り物、価格などを考え、実際に海外で商売をしながら、ビジネスを学んでもらうというものです。

   イオンモールのあとも、「価格を変えると客足はどのように変わるか?」「場所を変えて、サムライカレー店舗周辺で売るにはどのようにプロモーションをすべきか?」など、マーケティングの4P(product price promotion place)を実地に学んでもらっています。

   途中でわたあめ機が故障する、病欠でスタッフが足りなくなるなど、様々なトラブルを乗り越えながら、商売を回していき、日々逞しくなっていく研修生を見るのは実に楽しく、こういう人たちが「わたあめ」みたいな日本の文化を世界各地に広げてくれたら面白くなるな、と思っています。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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