韓国のBMWが「きわどい」プロモーション動画「First Drive」をYouTubeで公開し、350万回超再生という人気を博している。車好きの子どもたちをサーキットコースに招いてBMW車に試乗してもらい、BMWを好きになってもらおうという企画なのだが、見ているほうはちょっとどきどき。
「本当にいいの?」
なぜかというと、アクセルに足が届くのか心配なほど年端のいかない男の子が、車の運転を体験するからだ。
コースに集められた子どもたちは、スタッフから簡単に操作を教えられ、一人運転席で身構える。
「本当に運転していいの......?」
映像からは子どもたちの抑えきれない興奮と緊張が伝わる。ハンドルを握り、「ふう」と大きなため息をつく子も。
アクセルを踏むと、車がゆるゆると発進。インストラクターが車内の様子と進行方向をモニターしているらしく、車載のスピーカーを通じて運転している子どもにアドバイスを細かく伝えている。そのおかげもあってか、子どもたちはコースを難なく快調にとばしている――ように見える。
実はこの白いBMW、プロモーション企画のために作られた特別仕様車。そのことがしばらくして明かされる。助手席の外側にサイドカーのようなコックピットが増設されており、こちらが本当の運転席。黒衣のドライバーがハンドルを握っている。子どもたちからは死角になっていて見えない。児童運転でも、自動運転でもなかったのである。
無事スタート地点へたどり着いたら、子どもたちにも種明かし。仕掛けがばれても、子どもたちにとっては鮮明な思い出になったことは間違いないだろう。(岡徳之)