「物価が年率1%上昇しているときに、銀行に預けているお金に年率2%の金利がついている場合には、預けているお金で買えるものは多くなる」――○か×か、あなたはわかりますか?
実はこれ、全国の高校生向けに出題されたクイズで、正答率が2割を切ったもの。この数字、低いと見る? そんなもんだと見る?
利子がわかっていない
金融広報中央委員会の情報サイト「知るぽると」で、全国の小中高生計5万149人を対象に実施された「子供のくらしとお金に関する調査」(第3回)2015年度調査の結果が公表された(2016年6月29日)。
「金融経済の知識」を○×クイズ形式で問う項目で、中学生(1万3131人)・高校生(2万689人)向け設問では、
「買った物が欠陥商品だった場合、交換や返品ができることがある」(正答は○、中学生73.2%、高校生80.5%)
「株価は毎日変動する」(正答は○、中学生64.6%、高校生80.0%)
など、比較的正答率が高い問いもあったが、冒頭で紹介した
「物価が年率1%上昇しているときに、銀行に預けているお金に年率2%の金利がついている場合には、預けているお金で買えるものが多くなる」(正答は○、高校生のみ18.2%)
をはじめ、
「100円についた2円の利子を含めてそのまま年利2%で5年間預け続けると、10円を超える利子がつく」(正答は○、中学生25.2%、高校生34.7%)
「100円を年利2%で1年間預けると、2円の利子がつく」(正答は○、中学生31.3%、高校生46.9%)
など、金利に関する設問の正答率の低さが目立った(調査は15年12月~16年3月にかけて、協力校290校を通した自記式で実施)。
自信のない人はこれを
この結果が報じられると、ツイッターでは「日本の高校生は大丈夫か?」と金融に関する知識レベルの低さを案ずる声も上がったが、
「いやいや、これ大人だって高校生とそれほど変わらないレベルだと思うぞw」
「まあそれくらいだろうよ。大人にも質問してほしい」
「学生だけでなく、大人もこのテスト受けて見ると良いな。特に実家住まいの人には...」
など、「大人もそんなにわかっていなさそう」という意見も目立つ。
自信がないという人は、金融庁の金融経済教育研究会が「最低限身に付けるべき金融リテラシー」という冊子を発行しているので、書かれている内容がしっかり身に付いているか、今一度確認してみてはいかが。(MM)