残業は上司の無能から生じるが 苦痛に思わない心構えも大事だ

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   「残業は上司の無能度のバロメーター」と、私は『会社という病』(講談社+α新書)で書いた。結構、共感を持たれたようだ。

   残業を強いる上司は無能! これは正しい。

まず規則を決める

残業を減らす方法とは
残業を減らす方法とは

   安倍首相だって時間外労働の削減って言っているんだよ。首相が言っていることに逆らって部下に残業を強いるなんて、これ「即、逮捕」でしょう! と、まあ、これは冗談。

   いずれにしても工場は時間で管理され、トヨタのカンバン方式が普及し、非常に効率化している。

   その一方でホワイトカラーの非効率さは世界一だ。だらだら残業、忖度残業(上司が帰らないので、それをおもんぱかってぐずぐず残って仕事をしている振りをしている)が蔓延している。またブラック企業では早朝から深夜まで労働を強いて、過労死という悲劇が発生している。こんな現実を変えなければならないのは当然のことだ。

   残業を減らす方法を私の経験から伝授しよう。無能な上司に教えていただき、一緒に検討してほしい。

   まず仕事時間を切ることだ。例えば、「7時には必ず帰宅する」や「持ち帰り残業はダメ」と規則を決める。それをとにかく実践すれば、残業の原因になっている事象が自然と浮き出て来る。それをみんなで解消して行けばいい。

   それだけだ。本当にそれだけで残業は無くなり、仕事は効率化する。ならないのは上司にその気がないからだ。人事部を巻きこんで会社ぐるみで実践すればもっと効果があがる。

江上 剛
江上 剛(えがみ・ごう)
作家。1954年兵庫県生まれ。早稲田大学卒業後、第一勧業銀行(現・みずほ銀行)入行。同行築地支店長などを務める。2002年『非情銀行』で作家としてデビュー。03年に銀行を退職。『不当買収』『企業戦士』『小説 金融庁』など経済小説を数多く発表する。ビジネス書も手がけ、近著に『会社という病』(講談社+α新書)がある。
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