あなたは聞く? 訊く? 聴く? 話せる上司の耳はもちろん

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耳は二つ、口は一つ

   上司がそのようにして部下の話に耳を傾けると、垣根なく話せる雰囲気ができる。話せる雰囲気ができると、スムーズに「報告、連絡、相談」ができる。いわゆる「ホウ・レン・ソウ」が活発になる。するとお互いにサポートし合える職場環境ができる。ストレスが軽減される――このようによい連鎖が生まれる。

   部下の心理にもよい影響が出る。上司に耳を傾けて聴いてもらえると、自分が理解してもらえたとうれしく感じる。カタルシス効果で気持ちがすっきりし、前向きになる。あるいは自分の心の問題点に自分で気づくことができる。

   このように、傾聴によって上司と部下の信頼関係が築かれる。

   むかしから「耳は二つ、口は一つ」という。

   仕事のできる上司ほど、「うん、そうだね」と肯定的なあいづちをはさみながら話を聞いてくれる。きちんと聞いて、自分の判断を示す。私たちには二つの耳と一つの口が備わっている。「二つ聞いて一つ話すようにすると、よい人間関係が築ける」といわれている。

   どうだろう、今日から実践してみては。(佐藤隆)

佐藤隆(さとう・たかし)
現在、「総合心理教育研究所」主宰。グロービス経営大学院教授。カナダストレス研究所研究員。臨床心理学や精神保健学などを専攻。これまでに、東海大学短期大学部の学科長などを務め、学術活動だけでなく、多数の企業の管理職向け研修にも携わる。著書に『ストレスと上手につき合う法』『職場のメンタルヘルス実践ガイド』など多数。
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