耳は二つ、口は一つ
上司がそのようにして部下の話に耳を傾けると、垣根なく話せる雰囲気ができる。話せる雰囲気ができると、スムーズに「報告、連絡、相談」ができる。いわゆる「ホウ・レン・ソウ」が活発になる。するとお互いにサポートし合える職場環境ができる。ストレスが軽減される――このようによい連鎖が生まれる。
部下の心理にもよい影響が出る。上司に耳を傾けて聴いてもらえると、自分が理解してもらえたとうれしく感じる。カタルシス効果で気持ちがすっきりし、前向きになる。あるいは自分の心の問題点に自分で気づくことができる。
このように、傾聴によって上司と部下の信頼関係が築かれる。
むかしから「耳は二つ、口は一つ」という。
仕事のできる上司ほど、「うん、そうだね」と肯定的なあいづちをはさみながら話を聞いてくれる。きちんと聞いて、自分の判断を示す。私たちには二つの耳と一つの口が備わっている。「二つ聞いて一つ話すようにすると、よい人間関係が築ける」といわれている。
どうだろう、今日から実践してみては。(佐藤隆)