求人広告にありえない好待遇ずらずら これって詐欺ではないの?

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   みなさんは「求人詐欺」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「ブラック求人」と呼ばれることもありますが、実際の契約と違う内容を求人票に記載して募集を行うことを指します。実は、大手企業でもそういった求人が少なくなく、問題視する声も数多く上がっています。今回はそんな「求人詐欺」に法律上どんな問題があるのか、解説しましょう。(文責:「フクロウを飼う弁護士」岩沙好幸)

事例=転職サイトで見つけた勤め先の求人条件、嘘ばっかり

こんなはずではなかったのだが
こんなはずではなかったのだが

   僕が今勤めている会社は、残業や休日出勤が当たり前で、業務に追われてばかりでろくに休憩も取れず、みんないつもイライラしていて職場の雰囲気も悪いです。3年我慢しましたが、もう限界だと思い、こっそり転職活動中です。

   できればキャリアを生かして同じ業種で働きたいので、転職サイトなどで検索をかけると、「おすすめ企業」として、なんと今働いている会社が上がってきました。条件を見てみると「基本給25万円、残業代支給、年間休日110日以上、社員同士が仲良く笑顔の溢れる職場です」と書いてあったのです。

   25万円の中にはみなし残業が40時間含まれていますし、それを超えても残業代は出ません。年間休日も100日以上もらっている人はおらず、求人に書かれていることはほとんど嘘です。そういえば、僕がこの会社に応募したのも、求人の条件が魅力的だと感じたからだったことを思い出しました。

   こんな嘘ばかりの求人広告、詐欺にならないのですか?

岩沙好幸(いわさ・よしゆき)
弁護士(東京弁護士会所属)。慶應義塾大学経済学部卒業後、首都大学東京法科大学院から都内法律事務所を経て、アディーレ法律事務所へ入所。司法修習第63期。パワハラ・不当解雇・残業代未払いなどのいわゆる「労働問題」を主に扱う。動物が好きで、最近フクロウを飼っている。「弁護士 岩沙好幸の白黒つける労働ブログ」を更新中。編著に、労働トラブルを解説した『ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方』(ファミマドットコム)。
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