いよいよ夏本番、サラリーマンにとってはクールビズの恩恵がいや増す時節――かと思えば、中には「クールビズでもネクタイを締めたい!」と訴える人もいて、どうも世の中、一筋縄ではいかない。
クールビズというルールだから
Q&Aサイト「Yahoo!知恵袋」に、「クールビズ期間中にネクタイをするのはよくない事でしょうか?」という質問が寄せられている(2016年6月23日)。
「別にネクタイの有無なんて暑さの有無とあんまり関係ない気がします」とクールビズのコンセプトに異を唱える投稿者。ネクタイをしているほうが「視覚的にきちんとしたイメージ」があると感じており、
「周りの社員がネクタイしてない状態でネクタイをする事は規律を乱して良くないと思いますか?」
と、意見を求めている。
回答欄には、
「ネクタイして大丈夫だと思いますよ うちの社員はネクタイ付けている人も付けていない人もたくさんいますよ」
のような「別にいいだろう」とする声がある一方、
「上司と外回りなどして、上司がクールビズなのに部下のあなたがネクタイつけてたら、取引先は『?』と思うでしょうね」
「(1)自分がネクタイすることで、上司や商談相手のクールビズがだらしなく見えてしまう(2)太っているor汗かきで、一人でネクタイしてだらだら汗かいてる という感じだとやめたほうがいいと思います」
といった、「空気を読んだほうがいい」とする意見が並ぶ。中には、
「クールビズというルールですから、ネクタイをする行為は規律を乱す行為になるようです。あくまでも、社内としてです。社内会議でネクタイを着用していて、注意されている社員がいました」
というような、まったく融通の利かない職場もあるようだ。
丸見えのベルトにも注意を
少し前の情報だが、「All About」では、ビジネスマナーガイドの美月あきこ氏による、ノーネクタイでもだらしなく見えないクールビズの着こなしが紹介されている(2010年6月8日)。
アロハシャツや、パンツの上からシャツを出すのは論外で、体にフィットしたシャツを選ぶ、シャツにきちんとアイロンをかける、シャツの下にボタンを外しても見えないような下着を着る、ポケットに物は詰め込まないなどとアドバイス。おしゃれに着こなすのが難しいという人には、ファッション性の高いドレスシャツを勧めている。
ジャケットを脱いだ時に丸見えになるベルトも要注意で、革が擦り切れていないか、穴が広がりすぎていないかチェックすべし、と細かいところにまで気を配るよう促している。
ネクタイについては、「社外の人との打ち合わせや取引先を訪問する時などは、着用しなくてはいけない場合もある」といい、その場合、ネクタイの長さは「ベルトのあるウエストラインあたりを目安に」とアドバイスしている。(MM)