二度会ったご縁をメンテナンス あなたの評判を上げるためにも(高城幸司)

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2回以上会った人を大切に

   不思議なもので、人間は初めて会う人はたくさんいるのに、そこから次につながる、つまり二度会う人はかなり絞られてくると思います。皆さんも、思い当たる節があるのではないでしょうか。おそらく1回会ったことのある人が100人いたとしたら、その後、2回目も会うのはそのうちの数人、ひょっとすると1~2人くらいに絞られるかもしれません。

   ゆえに2回以上会ったことのある人はとりわけ大事にしたいもの。と思いながら、実際には忙しい日々にかまけて、会う機会まではどうしてもつくれなかったりします。やがて記憶は薄れて、相手にとっても自分の存在は消えてしまう。仮に、そのタイミングで「○○さんってどんな人?」と誰かに聞かれたら、「会ったことあるけど、よく覚えていない」くらいで、レピュテーションとして意味をなさないもので終わることでしょう。

   当方も偶然に会った人と2回目に会う確率は、相当に低いものがあります。そんな2回以上会った人でも時間が経過すれば記憶は消えていきます。ところが何気なく、

   「この間、サイトで記事をみました。素敵な内容でした。そういえば、お元気ですか」

   とメールが送られてくれば、記憶はよみがえり、さらに好印象が加えられることでしょう。あるいは、「ご活躍のことと存じます。最近はどのような分野にお取り組みでしょうか?」と、相手の状況がわからなくても関心を示す内容でメールが送られてくれば、返信のやりとりが行われて、新たな親密さが生まれることになります。

   こうしてメンテナスを受けた人について、別の誰かに「○○さんってどんな人?」と聞かれたことがありますが、好印象からプラスのコメントをしたのは当然のことかもしれません。だからこそ、2回以上会った人に対しては、(可能な範囲での)メンテナンスをする意識を日常的に持っていただきたいと思います。

   仕事をしていると、目的のある人から優先的に接触するため、目的があいまいな人への連絡はつい後回しになってしまうものです。そして、気がつくと会わないまま時間がかなり過ぎてしまい、結局「二度と会わない人」になってしまいがちです。もちろん、「それでもよし」と割り切って捨てられる相手なら話は別ですが、今後の仕事の可能性を考えた時に、何か少しでも気になる人であれば、さりげなくメンテナンスをしておきましょう。

   そういった形でコミュニケーションをしていくことによって、お互いの良好な関係が続き、仕事によい影響をもたらしてくれる機会もきっと訪れるはずです。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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