多少の時給差よりも
2点目。バイト選びでは、お金も大切だ。やりがいや面白さだけで選んでも、働きに見合うだけの収入がなければ、いずれ疲弊してしまう。
もちろん、いくら時給が高くても、ハードワークや厳しいノルマ、過酷なプレッシャーの中では続かない。やはり「時給と内容のバランス」が大切。多少の時給差よりも、「長く続けられる環境」を重視すべきである。
ある就職情報誌のアンケート調査によると、学生の1週間あたりの平均アルバイト時間は「11.8時間」。「1日4時間×週3回」というイメージだろうか。
もっと稼ぎたいと考えた場合、「働く時間を伸ばして、シフトに入る日を増やせばいい」と思うかもしれないが、事はそう単純ではない。アルバイトを雇う側は、「アルバイト1人に仕事が集中する=そのスタッフに依存する」状態を望んではいない。頼りにしたい気持ちがあっても、特定のアルバイトにばかり負担が集中してしまうと、そのスタッフが急に辞めたり、シフトに入れなくなったりした時にリスクを抱えるからだ。
したがって、いくらたくさん働きたくても、働く時間を増やす方向の交渉は難しい可能性がある。そう考えれば、ある程度時給が高く、短時間の仕事でも一定の金額を稼げる仕事が理想的といえよう。
3点目。会社の規模については、小さい会社よりも、より大規模でよりアルバイトの数が多い会社をお勧めしたい。それだけ会社やお店が「アルバイトの扱いに慣れている」可能性が高いからだ。
慣れているとどんないいことがあるのか。
マニュアルが整備され、研修が充実し、スムースに仕事に慣れていける環境が整っている可能性が大きい。会社規模に比例して、アルバイト向けの待遇や制度も充実しているということもあるだろう。また、様々なトラブルを想定した対処法やノウハウが蓄積されていて、戸惑わずに対応できる、といったことも期待できよう。アルバイトの数が多いと、シフトの自由さにもつながる。
要するに大きな会社ほど「働きやすい環境」である可能性が高いということだ。それは必然的に「長く続けられる環境」ともリンクすることになる。