私はブラック企業アナリストとして、普段いろいろな職場の問題点を分析する立場にあるが、今回は見方を逆にして、どんな職場で働くのがいいのか、私なりの考えを示してみたい。夏休みを控えた学生諸君がバイト探しをする際の参考になれば、と思う。
学生生活を充実させる
唐突だが、あなたの学生生活は充実しているだろうか。
「充実なんて余計なお世話だ」と反発する人もいるだろう。どのような人生を送るのも自由だが、多くの人はいずれどこかのタイミングで「就職」することになる。そのためには、就職活動をして内定を勝ち取らなければならない。
企業に自分の価値を理解してもらい、自分の望む職を手に入れる上でどんなことが重要なのか。一言で表すならば、「学生生活が充実していたかどうか」にかかっている、と私は思うのだ。
「充実」には様々な内容が含まれているが、就活における意味合いとしてなら、「経験値が高まった状態」「良好な人間関係を構築維持できる状態」「心身ともに健康に過ごせている状態」といったところではないだろうか。すなわち、生活を充実させるには、さまざまな経験を積んで自分を成長させ、人とコミュニケーションをする力をつけ、体力と精神的な強さを養う必要があるということだ。
それには学校という閉じた世界だけでは足りないように思う。気心の知れた友人としかコミュニケーションを取らないと、実社会に出る上では心もとない印象を受ける。やはり、学生のうちに多少なりとも社会に触れておくべきだろう。
本格的なインターンシップを経験すると確かに実力はつくかもしれないが、そういう機会にアクセスできるかどうかは環境に左右されるため、万人に勧められるわけではない。そこで、だれでもできるアルバイトという社会経験について、「有意義なアルバイト選び」という観点から、理解しておきたいポイントについて話をしよう。