「何年も払い続けているけど、本当に受給できるのだろうか......」
今や国民の大多数が年金制度に不安・不満を抱えていると言っても過言ではない。若者世代の受け止め方はさらに深刻で、もはや年金制度をまったく信用していないという人も見受けられる始末だ。
20歳未満でも3位に
保険ショップ「保険クリニック」が、「大人と子供の線引き」について、17歳~19歳の250人、27歳~29歳の250人を対象にアンケート調査を実施した(2016年5月結果公表)。
「あなたが将来不安に感じていることは何ですか」という質問について、27~29歳で最も多かった回答が「年金」(46.8%)。続いて「健康」(41.6%)、「日本経済」(36.8%)、「収入格差」(32.4%)となっている。
17~19歳では、「就職」(56.8%)が1位だったが、3位に「年金」(37.2%)がランクインしている(調査は16年5月10日から12日まで、ウェブアンケートで実施)。
こんなに若いうちから年金の心配をしているなんて......と先輩世代は不憫に思うかもしれない。しかし、ツイッターでの若者の声を拾うと、もはや不安、心配といったレベルではなく、達観、あきらめの境地に至っているかのようだ。
「年金は不安というよりもはや期待してないから」
「年金俺らのときはないだろうに払わされるんだよなぁ、それがとてつもなく嫌なんだよなぁ」
「とっくに諦めてるから不安なんぞ抱かんわ...。完全に破たんせず残ってたとしても受給開始年齢80超えてるだろうし。年金で差っ引かれる分をそのまま定期預金に回したい」
など、はなから「どうせもらえるわけがない」と考える人が多数を占めている模様。そして、「もらえないのに払わなくてはならない」という理不尽さへ怒りをふくらませているようだ。
英国のEU離脱問題による世界経済の先行き不透明感から、日本経済の将来を危ぶむ声があがっている。年金に対する不信感も、当面、払拭されそうにない。(MM)