「上司から会社のためにはなるが、自分の良心に反する手段で仕事を進めるように指示されました。このときあなたは......」。この問いに対し、2016年春に入社した新人の45.2%が「指示どおりに行動する」と答えたことが、日本生産性本部の新入社員意識調査でわかった(16年6月20日発表)。前年から7.4ポイントの増加で、過去最高。「従わない」は1.1ポイント減少して10.6%。「わからない」は6.3ポイント減って44.2%となった。
年功序列派4年連続増
昇進については、「仕事を通して発揮した能力をもとにして評価が決まり、同期入社でも昇格に差が付く職場」(能力主義)を望む人が57.7%。一方、「年齢や経験によって、平均的に昇格していく職場」(年功序列)を望む人は42.3%だった。能力主義派の割合は2013年から4年連続で減少。年功序列派は4年連続で増加し、過去最高となった。
「残業は多いがキャリアや専門能力が高められる職場」と「残業時間が少なく平日でも自分の時間を持てる職場」のどちらを好むか、との問いには、「残業が少ない職場」が74.7%となり、これまた過去最高を記録。出世より自分の生活や趣味を優先する顕著な傾向がうかがえた。