子どもさえ知る列島改造
田中角栄ブームはインターネット、SNSにも越境し、さまざまなコメントが書き込まれている。
お笑い芸人の水道橋博士さんは、羽田空港に向かう車中で小学2年生の末っ子から「うわ~ドライブ楽しい。でもこの高速道路も列島改造した田中角栄のおかげだからねー」と言われたとツイッターで報告(16年6月12日)。どうやら子どもたちにも元首相の名前と業績が語り伝えられているようだ。
ブームに異議を唱えるのは、評論家の古谷経衡氏。
ほかにも異論が。田中角栄ブームなるものに違和感。田中の利益誘導政治は日本の地方の自立を阻害し、かえって地方を衰微させた。日中国交正常化も、1970年のカナダ中国承認と欧州主要国の承認やニクソンショック(訪中)、そして中ソ対立を原因とした中国側からの接近。何かすごい政治家なのか、理解に苦しむ。
— 古谷経衡@ヒトラーはなぜ猫が嫌いだったか (@aniotahosyu) 2016年5月31日
「田中角栄ブームだぁ?!んなもんただのキャラクター人気だろう、戦国武将と同じで格好いいとこピックアップされてるだけさ」
「いま田中角栄ブームというのはちょっとわからんなあ。懐古ブーム的に豪腕でカリスマがあった点を賞賛するばかりで、負の面にあんまり言及してない気がするのよね。今まで負の面ばかり喧伝してきた反動なのかもしれないけど...」
田中角栄元首相は1993年12月、75歳で死去した。インターネットの爆発的な普及は没後のことである。(MM)