ソニーは2016年6月13日、東京・銀座5丁目のソニービルを取り壊し、20年夏の東京五輪に向け跡地を「公園」として一般に開放すると発表した。予定では、18年夏に公園利用を開始、五輪終了後に新しいビルの建設を始め、22年秋に新ビルでの営業を再開する。
建て替えも「チャレンジの機会」
数寄屋橋交差点に臨むソニービルは、築50年。同社の創業者の一人である故盛田昭夫氏の「銀座の玄関として、有意義な建物を建設すべきだ」との考えに基づいて建てられ1966年に開業した。ソニーの直営店やショールーム、飲食テナントなどが集客の核となり、今なお年間約400万人が訪れる。
現在のビルは、16年8月から営業を段階的に縮小し、17年3月末に閉館する。解体後は、東京五輪・パラリンピックに向け訪日観光客の増加が見込まれる18年夏から20年秋まで、跡地を「銀座ソニーパーク」として一般に開放。コンサートやスポーツイベントなどの会場として幅広く活用し、街の活性化に役立てるという。
敷地の公示地価は1平方メートルあたり3470万円(2016年)。面積は約707平方メートルなので、時価は単純計算で約245億円に達する。高価な「一等地」を公園として開放することについて、ソニーの広報担当者は、
「当社の創造と挑戦の理念に基づき、ビルの建て替えも『ソニーらしい』新たなチャレンジの機会と捉え、今回のプロジェクトを考えました」
とJ-CASTニュースの取材に答えた。