厳しいノルマがある、外回りがつらい、などのイメージから「やりたくない職種」に数えられることも多い営業職。とくに飛び込み営業は難しく、何度も断られてめげそうになっては、ビジネス書にすがろうとする人も少なくないのではないか。
掃いて捨てるほどある営業もののビジネス書の中でも、ネット上で今、「こんなの無理だろ!」と総ツッコミを食らっている1冊がある。
「フレディ・マーキュリーかよ」
発端は、あるツイッターユーザーが、「オクターブの意味分かってる? 一気に読む気が失せた」と、呆れたような気持ちをつぶやいたことに始まる(2016年5月14日)。
そのツイートには、ある本のページを撮影した画像が添付されており、読んでみるとこういうことが書いてある。
「戦闘開始前に自分の精神状態を戦闘モード、営業マンモードに瞬時に切り替えて、第一声を本来の自分の声より一オクターブ、二オクターブ、三オクターブ大きな声で『おはようございます!』もしくは『失礼いたします!』と滑舌よく言えたら、勝負はあなたの勝ち」
この「三オクターブ」という表現に引っかかった人が続出、3万リツイート以上拡散される騒ぎに(5月24日現在)。
「これは...笑いながらソプラノでオハヨウゴザイマスゥゥ↑↑って言えばいいんでしょうか...。腹筋と声帯が鍛えられそうです...」
「つまり営業マンには絶対音感と最低4オクターブの音域が必要なのか!」
「3オクターブ上はフレディ・マーキュリー(編注:クイーンのボーカリスト)レベルなんだがw」
などなど、ツッコミが相次いで寄せられている。
ちなみに「オクターブ」とは「8度音程」のこと。ドレミの音階で、ドから次の高いドに音程を上げると「1オクターブ上がった」となる。本来の自分の声より3オクターブ上げるとなると、ほとんど金切り声になってしまう。オクターブというのは言葉のあやで、単純に声の大きさを上げるべし、ということなのだろうか。