「休めるわけないじゃん」とけんもほろろ 「主婦休みの日」根づくのはいつ?

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   5月25日は、日ごろ家事に追われる主婦が「家族や世の中に対して気兼ねなく」休むことができる「主婦休みの日」なのだという。女性のための生活情報紙「リビング新聞」を発行するサンケイリビング社が提唱したもので、2009年には日本記念日協会から認定登録を受けている。なぜこんな「休日」が必要なのかといえば、背景には、「家事労働」の価値が理解されづらい社会の風潮があるという。

家事労働の価値を認識してほしい

   主婦休みの日は年3日、5月25日のほか1月25日と9月25日。「年末年始」「ゴールデンウイーク」「夏休み」といった大型連休後に設定されたのは、夫や子どものケアで「長期休暇は逆に忙しい」という主婦の声があったため。主婦休みの日を提唱したリビング新聞の滑川恵理子編集長は、J-CASTニュースの取材に、

ママ、今日は私が作ってあげる
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「単に主婦が『休める日』というだけでなく、夫や子供が家事を代わりに行うことで、なかなか理解されにくい家事の価値が、改めて認識されるきっかけとなれば、という期待もあります」

と話した。

   家事の価値については、内閣府の経済社会総合研究所が2013年に行った試算によれば、専業主婦が行う家事や介護といった「無償労働」の評価額は304万1000円だった。

   しかし、実際にはその価値を「低く見ている」男性が多いようで、ニュースサイト「マイナビウーマン」が16年4月に実施した「専業主婦の妥当な年収は?」というアンケートの調査結果を見ると、女性の最多回答は「200万円」(9.5%)。男性では「0円」(12.9%)、続いて「100万円」(10.0%)だった。

現状は、名ばかりの休日

   家事労働の価値を改めて認識して欲しい、という思いから生まれた「主婦休みの日」。対象とされる側の主婦層からの評判はどうなのだろうか。ツイッターやネット掲示板に寄せられた投稿を見ると、

「こんな平日に休めるわけないじゃん。誰が代わりにやってくれるの?」
「家事とか主婦業は『何もしない』にはそれができる態勢への準備が必要」
「主婦休みの日に休めたら主婦してない」

などと冷めた発言が目立つ。「初めて聞いた」「全然知らなかった」といった投稿も数多く見つかった。

   こうしたネット上の冷淡な反応について滑川編集長は、「主婦の『祝日』が常識になるよう、長期的な視野に立って取り組んでいきたい」と話した。

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