学生も採用側も「志望動機」もてあまし気味 ネタ切れにはこの手がある

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「男性目線で」→必要なし

   日本経済新聞社の『突撃取材!こちら就活探偵団』は、企業に取材した連載をまとめた就活本ですが、電子版でも読むことができ、一部の学生(新聞を読むごく少数)に広く読まれています。その連載当時、2012年1月25日の回が志望動機でした。

   取材に対し、ワコールでは、

「男性目線で女性用の下着を作りたい」
「女性の美しさを手助けしたい」
「女性がいきいきできるように手助けしたい」

などの志望動機が多いと回答。「男性目線......」については、「当社は女性のために女性目線で下着を作ってきているので、男性的な感性は必要ありません」とバッサリ。あとの2つについては、「『女性を応援したい』というのはワコールの存在理由であり、否定できません」とのことだった。

   同記事には、グンゼの担当者のこんなコメントも掲載されています。

「(社会経験のない学生が)もともと当社を深く知っているとも思えない。どの学生も似たような志望理由をいうのは、ある程度仕方がない」

   だったら、聞くなよ、と思うのですが。

   さて、このワコールですが、昨年2015年は、エントリーシートの志望動機欄にわざわざ「下着が好き、以外」と注意書きを入れました。よほど大量で、かつ、うんざりしていたのだろうことがうかがえます。

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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