りそなホールディングス(HD)は2019年3月までに、口座開設などほぼ全ての手続きを「印鑑なし」で可能にするサービスを、傘下のりそな銀行と埼玉りそな銀行の全店舗、約400店で導入する。全店での導入は大手行では初。2016年5月20日、J-CASTニュースの取材に同HD広報担当者が明らかにした。
狙いは窓口業務の効率化
現在りそなHDでは、一部の店舗を除き、預金口座の新規開設のほか、紛失した通帳・キャッシュカードの再発行や貸金庫の開設などの際に押印を求めている。今後は、第三者が関係する手形・小切手取引や貸出取引といった一部の例外を除き、全ての手続き時に、印鑑の代わりに指の静脈を利用した生体認証などで本人確認を行えるようにする。
印鑑不要の取り組みをはじめ、窓口業務などの効率化を推し進めることで、20年3月末までに事務作業の2割削減を目指している。併せて事務人員の振り分けを行い、営業の強化につなげる狙いだ。
印鑑にも対応します
りそなHDは15年11月から、りそな銀行豊洲支店(東京)など3店舗で、タブレット端末を使って行う「印鑑なし」の口座開設手続きを試験的に運用していた。同担当者は、利用者の反応について、
「口座の開設時には、お客様にお書きいただく書類が多く、タブレットによる印鑑不要の手続きは、時間短縮につながると好評です」
と話した。ただし、印鑑の利用を希望する顧客に対しては、紙の書類での対応も続けていくという。