ゴールデンウィークが終わり、新入社員の皆様は、いよいよ本格的に職場での仕事が始まっている頃ではないでしょうか。多くの企業では4月は研修に費やされ、連休明けから正式な配属やOJT(職場での実務トレーニング)が始まります。研修期間中は着慣れないスーツ姿で緊張しながら頑張った皆様も、ちょっとホッする時期かもしれません。
どの程度まで許される?
研修中、身だしなみに関する質問で多いのは、「職場ではどのような服装をしたらよいでしょう?」です。特に女性の方からこの質問をよく受けます。
入社当初は多くの社員が男女問わずスーツを着用しています。しかし、いざ現場に配属されると、スーツ以外ではどの程度までカジュアルにしてよいか迷うようです。
そういう戸惑いに対していつも私は、「配属されて1か月程度はきちんと感のある服装をしましょう」と言っています。
「きちんと感のある服装」とは、襟のあるジャケットやシャツと、シンプルなデザインのスカートやパンツの組み合わせです。これなら不意のお客様に対応する場合でも落ち着いたイメージを与えることができます。色や柄も派手めのものは避けるとよいでしょう。
手本が手本だと
新入社員は、お客様はもちろん、職場の上司や先輩からも注目される存在です。「今年はどんな社員が入ったのだろう?」と興味津々。だから、マイナス要素、突っ込まれる要素は少なくしておくほうがよいのです。追い追い、職場で先輩方の様子を見ながら、「あ~、この程度までは大丈夫なんだ」と確認が取れたら、自分もワンアイテムずつカジュアルダウンしていけばよいのです。
私は、新入社員研修後にフォローアップ研修をよく行いますが、時々「レッドカード」を出したくなるほど見事に変身している女性社員を見かけます。不自然なつけまつげやボリュームアップマスカラ、派手なデザインのネイルアート、薄手の淡い色でインナー(下着)が透けて見えるシャツ......。
理由を聞くと、「職場の先輩女性社員がそのようにしているから」。う~む、お手本にする先輩を間違えたのかも?!
役員や人事の方に確認すると「会社としてはアウト」なのです。先輩がいわゆるお局系社員だと誰も注意できないのですね。新入社員の皆様、お手本にする先輩は大事ですよ。
そして上司や先輩となる皆様には、この時期、良きお手本となるような服装をお願いしたいと思います。何事も最初が肝心。最初の経験が後々に影響を与えます。
今年のフォローアップ研修では「レッドカード」を出したくないな~と思う私なのでした。(篠原あかね)