出遅れ組はあきらめの境地に立とう 今からでも間に合う対策はこれとこれ

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起死回生めざしてなすべきことは

   この「五月病」、引っ張ったままだと選考でも負け続けることは明らかです。では、どうすればいいか。

   キーワードは「あきらめ」です。負けを認める、と言ってもいいでしょう。

   内定を早く取る学生、あるいは早く取れそうな学生も、決して楽をしているわけではありません。就活のスタートそのものが早かった、あるいは、留学や部活など大学1年のときから力を入れているものがあるはず。だからこそ、内定を早めに取れるわけです。

   「五月病」の学生は就活のスタートそのものが遅い、という特徴があります。出遅れておいて、それで楽をして内定を得ようとしてもそれは無理な話。負けを認めてあきらめたうえで、志望企業以外にも広く、企業研究・業界研究を進めていくべきです。

   もちろん、就活そのものが長期化することを覚悟しなければなりません。6月の選考解禁から2次募集に参加することを考えると、秋ごろまでかかるとみておいたほうがいいでしょう。

   また、時間が足りないので、できるだけ効率的に事を進めること。

   就活のスタートが遅い学生は、自己分析をしっかりやることで挽回しようとしがちです。

   しかし、今さらのんびりする余裕はありません。それよりは、企業説明会を1つでも多く回って見ておくほうがまだまし。

   筆記試験に自信がないからと言って、全部をやる余裕はありません。一番苦手な分野に一点集中して取り組むほうが得点できます。多くの文系学生は筆記試験のうちの数学(非言語分野)が苦手で国語が得意。ならば、国語を7割から8割にするよりも、数学を4割から6割、7割に引き上げた方がいいでしょう。

   時間がいくらあっても足りないかもしれませんが、大丈夫。社会人だって似たようなものなのですから。(石渡嶺司)

石渡嶺司(いしわたり・れいじ)
1975年生まれ。東洋大学社会学部卒業。2003年からライター・大学ジャーナリストとして活動、現在に至る。大学のオープンキャンパスには「高校の進路の関係者」、就職・採用関連では「報道関係者」と言い張り出没、小ネタを拾うのが趣味兼仕事。主な著書に『就活のバカヤロー』『就活のコノヤロー』(光文社)、『300円就活 面接編』(角川書店)など多数。
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