脱ブラック・脱ワンオペで業績V字回復 「すき家」営業利益5倍増

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   牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーホールディングス(HD)が2016年5月12日に発表した16年3月期の連結決算は、営業利益が前期比約5倍の121億円と大幅に伸びた。前期111億円の赤字だった最終損益も、従来予想を上回る40億円の黒字へとV字回復。2年前に過重労働が問題化し、一部の店舗で取りやめていた深夜営業を再開したことが増収増益につながった。

時給引き上げでバイト確保

深夜の空腹を満たせる店に
深夜の空腹を満たせる店に

   ゼンショーHDは、14年に「すき家」の深夜営業時の「ワンオペレーション」(従業員が1人で店内の全業務をこなすこと)が問題となり、「ブラック企業」と批判を浴びた。イメージの悪化が客離れだけでなく、パート・アルバイトの不足にもつながり、全店舗の約6割に当たる1254店舗で深夜営業を一時中止。その後、15年、16年と連続でパート・アルバイトの時給引き上げを実施するなど、人材確保に向けた取り組みを進めた。15年1月には、同年6月末までにすべての店舗で深夜営業を再開する方針を明らかにしていた。

   同HD広報室は16年5月13日、J-CASTニュースの取材に対し、業績回復の原因を「時給の引き上げや労働環境改善の動きが人員確保につながり、複数人体制を徹底した上での深夜営業再開を実現できたため」と説明した。16年3月末までに、一部の店舗を除いて深夜営業を再開しているという。

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