家電量販店大手のヤマダ電機が2016年5月9日に発表した16年3月期の連結決算は、最終利益が前期比約3.3倍の303億円と大幅な増益になった。売上高は同3.1%減の1兆6127億円だったが、営業利益は同2.9倍増の581億円。同社が自ら「量から質への転換」と表現する構造改革が利益率の改善につながった形だ。
同社は15年6月から7月にかけて、60店舗に及ぶ不採算店を閉店。既存店についても、採算のよい冷蔵庫やエアコンなど白物家電の売り場スペースを拡大するなど、改革を具体的に推進していた。
17年3月期については、売上高を1.3%増の1兆6330億円、最終利益を39.8%増の425億円と見込んでおり、構造改革による利益率の改善が続くと予想している。