超過勤務+高圧上司でもう限界 と産業医に相談したらとんでもないことに【「フクロウを飼う」弁護士と考える】

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   2016年は、暦の上で祝日が一度もつぶれることがなく、会社によっては10連休!という夢のようなゴールデンウィークになった方もいたようですね。一方、サービス業だと連休中が一番忙しいでしょうし、連休が取れなかった、という方も少なくないかもしれません。皆さんはどんなゴールデンウィークを過ごされたでしょうか?

   今回は、ゴールデンウィークどころか、休日返上で毎日残業してまで頑張った会社員のエピソードをもとに、「産業医の守秘義務と報告義務」についてお話しいたします。(文責:「フクロウを飼う弁護士」岩沙好幸)

事例=相談内容が会社に漏れ上司が「辞めろ!」と

この医者、秘密を守ってくれるのだろうか
この医者、秘密を守ってくれるのだろうか

   今の会社に勤めて2年になりますが、連日の残業や休日返上の出勤に加え、上司の高圧的な態度で、もう心も体も限界に近いと自分で感じており、産業医の先生との面談の際、そのことを正直に打ち明け相談をしました。

   すると数日後、上司に呼び出され「そんなに不満があるなら今すぐ辞めろ!」と大声で叱責されました。なんと産業医に打ち明けた内容が全て上司に漏れてしまっていたのです。

   産業医は普通の医者と違い、基本的に治療などを行わないというのは知っていましたが、まさか相談内容が筒抜けになるなんて思ってもいませんでした。産業医に守秘義務はないのでしょうか?

岩沙好幸(いわさ・よしゆき)
弁護士(東京弁護士会所属)。慶應義塾大学経済学部卒業後、首都大学東京法科大学院から都内法律事務所を経て、アディーレ法律事務所へ入所。司法修習第63期。パワハラ・不当解雇・残業代未払いなどのいわゆる「労働問題」を主に扱う。動物が好きで、最近フクロウを飼っている。「弁護士 岩沙好幸の白黒つける労働ブログ」を更新中。編著に、労働トラブルを解説した『ブラック企業に倍返しだ! 弁護士が教える正しい闘い方』(ファミマドットコム)。
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