「デブな庶民の味方」はどちら
ユニクロは14年秋冬の新商品を5%前後、15年秋冬は平均で10%程度と、2年連続で値上げを実施していたが、日本経済新聞電子版(16年4月4日)はこれが客離れにつながったと指摘。一方のしまむらは安い製品に強く、消費者に受け入れられているとしている。
2ブランドの違いについて、ネット上での意見を見てみると、明暗が分かれた理由は「価格」だけではなさそうだ。
多くの消費者が指摘しているのは「サイズ」。
しまむらは男女ともに大きいサイズの服が豊富で、5Lまで展開しており、低価格なことも相まって「デブな庶民の味方」との評判を勝ち得ている。
一方のユニクロには、「最近作りが細身すぎる」との不満が相次いでいる。
ツイッターでは、
「表記のサイズでは体に合わない服、妙に細身の服がそろい着づらい洋服ばかり」
「パンツもフリースも細身になっちゃうんですもの。おばちゃんには辛い」
といった声が。ファストファッションに何より求められる「着やすさ」が近年薄れつつあるようなのだ。
また、
「ユニクロで買った黒のジーンズ、半年位しか履いてないのに穴が開いてた ユニクロのより1000円くらい安かったしまむらのは、5年位経つけど全然大丈夫なのに」
「ユニクロ:極暖・税込み1933円。しまむら:厚インナー・税込み900円。暖かさもそんなに差がないし、2枚買っても極暖1枚より安い しまむら最強っすわ」
と、少なからぬ人がユニクロ製品に割高感を抱きはじめているようだ。「安くてそこそこの質」を求めていた人々が、質のよさをあまり実感できなくなり離れたという見方も成り立ちそうだ。
ユニクロは16年2月から定番商品を中心に値下げを実施。しまむらは利益率の高いプライベートブランド商品で攻勢をかけるという。(MM)