職場に遅刻や欠勤の連絡をする際、無料通話アプリ「LINE」を使うのはアリかナシか、という議論は、これまでにも度々なされてきた。
当初は「メールもLINEもナシ、電話ですべき」という声が多かったが、LINEの普及に伴い、飲食店や小売業などのこぢんまりした現場では、「確実に連絡が取れるならLINEもアリ」派が徐々に増えつつあるように見える。
そんな中、「LINEでの仕事連絡」について、新たな問題が浮かび上がった。「シフトをLINEのグループで連絡する」のはアリかナシか、というものだ。
ガラケーには上司が別の手段で
女性向け掲示板サイト「GIRL'S TALK」に、「シフト表やシフト変更をLineで公開するのは常識なのですか?」という質問が投稿された(2016年3月24日)。
投稿者は勤務シフトのあるアルバイトをしている22歳。バイト先ではシフト表をLINEに公開し、緊急のシフト変更などもLINEで連絡が取られるという。ところが、この投稿者は「ガラケー」を使っていてLINEを使用しておらず、今のところ上司にシフトの原本を見せてもらって手帳に記入、緊急のシフト変更があると、自分だけLINE以外の手段で上司に連絡してもらっているという。
これまでのバイト先では紙のシフト表が配られ、連絡は基本的に電話を使うよう教えられていたとかで、カルチャーショックを感じているようだ。
いちいち上司を煩わせることに申し訳なさを感じつつ、他方、LINEのためだけにスマートフォンに変えるのも何だな、と思っている投稿者。もっぱらLINEだけで大切なシフトの通知、変更を連絡するのはもはや常識なのか、と意見を求めてきた。
「普通にアリ」が多数派
コメント欄には、
「LINEを利用する事は悪い事だと思わないけど、全員LINEで当たり前っていうのは会社がオカシイと思います」
「便利かもしれないですが、ナシです。紙面で欲しいですよ。(中略)重要な内容を、LINEだけで済ませるのには納得できないです」
と、やはり「ナシ」という慎重意見も寄せられたのだが、少数派。
「メールや電話は通信料がかかるうえに、マンツーマンでしかやり取り出来ない。メール一斉送信しても読んだか分からない。だったら未読既読が一目で分かるLINEでグループつくってやり取りした方がスムーズでしょう?読んだ読んでない、見た見てないのイザコザもなくなるし、例えば休みの代役探しも一人一人に当たる手間は省ける」
「むしろ今時、紙使う方がアナログだと思う。どの業界も経費削減してるだろうし」
など「普通にアリ」という書き込みが多かった。
ついに「使え」の指示が
実際に今の現場はどうなっているのか。
「グループLINEでシフト変更や重要なことをやりとりしてます。基本のシフトは紙ベースで店内に置いてあります。それを各自で手帳や写メなどで個人で写します。欠勤の連絡は電話のみですが前日夜までの時点で明日急に休むかも...。というときはLINEしています。それをみたスタッフ間である程度フォロー体制を決めておくことができ、翌日どうなったかLINEがきます」
など、コメント欄には職場でのLINE連絡の実例も寄せられている。
こうしたやりとりが交わされる中、投稿者からは「ついにバイト先からLINEを使うよう求められてしまった」と報告が。
「ガラケーやPCでもLINEは使えるよ」というアドバイスもあったが、この投稿者は「LINEで連絡が当たり前」という雰囲気にどうしてもなじめないようで、終始困惑気味だった。(MM)