「健康で文化的な最低限度の生活」の基準を下げる教育
そんな状況下で、日本の貧困を助ける理由はただひとつ。「同じ国の人だから」ということです。日本の世論が右傾化している理由のひとつはこの辺があるのでしょう。
カンボジアで生活していると、「健康で文化的な最低限度の生活」のレベルが日本より格段に低いことがわかります。そして、その基準が低いからこそ、(日本人から見たら貧しくても)楽しく暮らせているということが分かります。
これから、かなりの高確率で経済的に貧しくなっていく日本においては、少しずつ「健康で文化的な最低限度の生活」の基準を下げていくための教育や啓蒙活動が必要な気がしてなりません。
そうやって「貧乏慣れ」していくことが、衰退途上国日本の幸福度を上げるための唯一の施策だと思うのです。(森山たつを)