彼らに悲壮感がないワケ
でも、彼らに悲壮感はありません。むしろ結構楽しそうに生きています。
それは、そうやってサバイブするのが当たり前だからです。
屋根がないところで寝泊まりしてた人にとっては、駐車場での宿泊は屋根があるから幸せなわけです。
でも、エアコンがある所で寝泊まりしていた人にとっては、駐車場での宿泊は拷問です。
幸せというモノは相対的なモノであり、同じ環境であっても感じ方は天と地ほど違うのです。
日本の貧困を救うということの難しいところは、ここにあります。
正直、日本の貧困を感じている人の多くは、世界的に見たらまだかなり豊かなんです。
ただ、周りが、幼少時代がもっと豊かだったから、相対的に辛いというのが原因だったりするのです。
そうすると、グローバルで考えると助ける優先順位はどっち?って考えてしまうと後回しになりがちになってしまいます。
例えば、100万円あっても、日本の貧困家庭を1つ助けるのも難しいです。
でも、カンボジアで100万円あれば、屋根と壁のあるところで眠れる人を数十人増やすことができます。「海外の難民を助ける前に、日本の貧困を助けろ」という話は一理あるのですが、費用対効果を考えると、海外の人の方が、同じ予算でたくさんの人を助けられるんです。