関西電力は2016年3月31日、夏季賞与の支給を見送ることで労働組合と合意したと発表した。夏季賞与の支給見送りは4年連続。13年4月から実施中の賃金減額については、現在の5%から2.5%に圧縮する。
関電は、大津地裁が16年3月9日に出した高浜原発3、4号機(福井県)の運転差し止めを命じる仮処分決定の影響で経営環境が一変。16年5月から予定していた電気料金値下げを見送ったほか、同年3月期の配当予想も4年連続の無配としていた。
16年2月16日の日経新聞電子版では、関西電力労働組合は高浜原発の再稼働で業績回復が見込めるなどとして、同年春闘で2年ぶりに賞与を要求する方針を固めた、と報じられていた。春闘中の仮処分決定が、労使交渉にも影を落とすかたちになった。