奨学金返済支援は続出する可能性も?
採用コンサルティングなどを手掛けるザ・メディアジョン・リージョナル代表の北尾洋二さんによると、同様の制度を検討する企業は今後、増えていく可能性があるとのことです。
「家計や個人負債など、社員に対して経済的な支援をしているのは、中小企業に多いですね。大家族主義的で、労使間の距離が近い中小企業では、経営者と従業員の悩みや弱みを共有しやすいのです。その原理を新卒採用に応用するのは、大企業では違和感があっても、中小企業では自然に受けとめられるでしょう。先日も、大学生の奨学金返済問題を知った中小企業の経営者が、『この問題を、企業として手助けできないか?』と私に相談してきました。その企業では、2017新卒または2018新卒から、何らかの形で奨学金を返済または、それを補助・支援できる仕組みを構築する予定です。このような動きは、会社ごとに適用の仕方(就業規則、法律的な問題)を考えていく必要はありますが、今後増えるものと考えます」
クロスキャットやオンデーズなどに続く企業が今後も出てくるかどうか、注目したいところです。(石渡嶺司)