政府は、企業の長時間労働に歯止めをかけ、子育て中の女性や高齢者が働きやすい環境を整えることを狙いに、現在、1か月の残業が100時間に達した場合に行う労働基準監督署の立ち入り調査について、基準を月80時間まで引き下げる方向で調整している。日本経済新聞が2016年3月24日付で報じた。労働基準法の違反が認められれば、是正勧告などの措置をとる。
立ち入り調査の対象となるのは、80時間を超える残業をしている従業員が1人でもいると疑われる企業。実際は、労基署の監督官の数が限られるため従業員による通報などを通じて悪質な企業を把握し、重点調査するとされる。対象となる事業所は、20万件を超える見通し。
政府が25日に開く一億総活躍国民会議で、長時間労働を抑える具体策として示す。