ケンタッキー・フライド・チキンを展開する日本KFCホールディングスは、社員が安定的・継続的に働ける労働環境づくりを狙いに、「ナショナル社員」(転勤・異動がある正社員)と「地域限定社員」「店舗限定社員」「出勤日時限定社員」の4つを新たに設けることを、2016年3月18日に明らかにした。4月から導入する。
1週間の労働時間で20時間程度が目安
目玉は、社員が好きな曜日・時間に休める「出勤日時限定社員」。出勤日数や1日あたりの勤務時間を社員が自由に決められる仕組みで、たとえば週4日で5時間勤務や、週3日で8時間勤務などの働き方が自由に選べる。3月18日、日本経済新聞が報じた。
KFCに確認すると、「制度としては週1回2、3時間でもかまわないのですが、正社員の場合、税金や年金分が差し引かれるので、あまり勤務時間が少ないとその分手取りも減ります」と説明。1週間の労働時間で20時間程度が目安とし、「パート・アルバイトを含め、いわば『働き方の選択肢』を広げるためのツールです」と話した。
週20時間勤務の場合、賞与も含めて年収は約180万円になる見込み。パートとして同時間勤務するよりも70万円ほど収入は増えるという。
介護や育児など家庭の事情を抱える人も、正社員として働きやすくすることで人材の確保に努めるとともに、安定的に継続して働いてもらうことでサービスの質の向上を目指す。