母親が就活で子供に望む 「公務員・大企業より人気」の仕事とは

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安定・安心に対する考え方に変化

   調査に当たったビースタイルの「しゅふJOB総研」の川上敬太郎所長は「自分の子供が安定・安心して生活していくことを願わない親はいない」としながらも、「安定・安心に対する考え方が大きく変化している」と見る。回答した母親層はバブル崩壊やリーマン・ショックなど、日本や世界経済の荒波を経験してきた世代だ。大企業に勤めていた夫(父親)がリストラにあった経験をもつ母親も多いだろう。

   川上所長は「社会環境がドラスティックに変化することを前提に、『どんな社会変化が起きても、専門的なスキルがあれば不安は少ない』という声が多かった」という。「安定した組織に守ってもらうよりも、個人として仕事に困ることのないキャリアをいかに身に付けるか。これが2017年卒の就職戦線を占うキーワードではないか」と説く。

   とはいえ、大学生らが実際にエントリーした人気企業のランキングには毎年、著名な大企業が並ぶ。マイナビの調査によると、就活生の両親の8割以上が「子供の就職活動に関心をもっている」ものの、就活生の側で「(両親と)就職活動について相談する」と答えた人は半数にとどまる。

   マイナビは「身近な社会人である親と様々な角度で就職活動について考えるケースは増えている」というが、就活生からは「こういう仕事についてほしいという話をされる」、「就職活動についてプレッシャーをかけられる」など、両親への相談に否定的な声も聞こえる。就職活動は人生の節目となる大きなイベントだけに、自己分析や業界・企業研究に親を含め、出来るだけ多くの人の意見を参考にした方がよさそうな気もするが、そこは社会へのスタートライン。自力で頑張る学生が多いのは、喜ぶべきなのかもしれない。

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