保険を掛けつつ、自社の経営スタイルを一変させる
資本主義の日本では、おカネなくしては何もできません。しかし何か事業を思いついた時に、銀行に言えばいつでも必要なだけのおカネが借りられる企業など、ほんの一握りにすぎません。会社を発展させるために何かをしたい、何かを買いたい、そんな場面に出くわしてから銀行に借り入れを相談しても、すぐには良い返事は得られないのが普通。やれ資料提出だ、書類整備だと要求され、さらに追加でいろいろ作らされ、そうこうしているうちにせっかくのビジネスチャンスを逃してしまう、そんなことも間々あるのです。
「『いらない時ばかり銀行は借りてくれ、借りてくれと言ってきやがって』、なんて銀行員を追い返したら社長失格ですよ」
小山流に考えると、社長が企業経営者としてその役割を十分全うし、自社を発展軌道に乗せる絶好のチャンスがやってきた、という感じでしょうか。
円高、株安傾向を誘発し、世間一般にはどうも評価の低い日銀のマイナス金利政策ですが、企業経営者にとっては、企業経営に保険を掛けつつ自社の経営スタイルを一変させるチャンス到来と考えてみるのも一考かもしれません。(大関暁夫)