仕事の『常識』は、難しい。「自分の常識、相手の非常識」なんてことは、ざらにある。会議中のマナーや電話の取り方など、世代ギャップもあれば、会社ごとに微妙な違いもあったりして、何かと面倒だ。
そんなビジネスパーソンらの間で、「これをやっちゃあ、おしまいよ」な行動ランキングが、ちょっと話題になっている。プレジデント・オンラインが公表した、「『一瞬で嫌われる言動』ワーストランキング 男女1000人アンケート」(2016年2月4日)。中でも、「会議中のスマホの扱い」には、賛否あるようで・・・。
ついスマホを・・・
記事では、仕事の場面ごとに、「バカ」と感じる行動ランキングを、いくつか紹介。「電話」関連では、1位が「会議中に携帯をいじる」だった。どのくらい「バカ」にされるのかというと、「救いようがないバカだと感じる」が27%、「かなりバカだと感じる」が33%、「ちょいバカだと感じる」が29%と、ほぼ9割が、会議中に携帯をいじる同僚や上司を『見下して』しまうようだ。
ツイッターを見ると、若手とみられるビジネスパーソンらが、「会議中にスマホをチェックしてしまう」とつぶやくのが、結構見つかる。
「会議中にスマホでメールチェックしようとして、意図せず一瞬、BGM流れちゃった。しかめ面で音消したんだけど、隣の上司には聞こえていたかもわからない」と、居心地の悪さを感じているらしき人もいれば、「ゲームしたいなぁ。でも会議中だし、スマホの横持ちって不自然だよな」と、つまらない会議だから「ゲームくらいしたいぞ」なんて人も。その言動、もしかすると、「バカ」だと思われているかもしれない・・・。
なぜダメなのか?
今では、若手を中心に、ほとんどのビジネスパーソンがスマホを持っている。ビジネスシーンで使うのも当たり前になった。が、ほんの数年前までは、会議中に携帯(ガラケー)をいじる行為は、なんとなく「みっともない」「だらしがない」感じがあった気もする。ガラケーがスマホに変わっても、年長世代を中心に「会議中には触るな」派の意見は根強いようだ。
ニュースサイト「BizLady」には、「ダメな人ほどやってる!? 会議中に『スマホ』を使ってはいけない理由5つ」という記事があった(2014年11月23日)。記事では、海外のビジネスサイト『Inc.』の記事を参考に、会議中にスマホをいじっていると、「自分の状態を客観的に見られなくなる」と主張。「電車内でも、スマホをいじっている人をよく見かけると思うが、会議室で、(※引用者注:会議室でスマホを見ていると)1人だけあのような状態になってしまっている」のだという。それは決して、周囲から見て良いものではなく、「自分のことを客観的に把握できない人に、果たしてよい仕事ができるだろうか?」と、手厳しい。
分からない用語を「ググる」メリットも
ツイッターでは、「会議とかそういう場でスマホ出しておくのは、事前にどうしても出なきゃ連絡が来ない限りダメだと思うよ」とか、「会議の隙間時間に、ノートPCの画面にスマホ立てて会社のwifiで動画見ながら仕事してる風な空気を醸し出すヤツ・・・」など、批判的な意見も目立った。
一方、「緊急事態の会議に同席させてもらったのだけど、ずっとスマホいじってた。英文に専門用語が多すぎたから、無限にググってた」など、「ネット環境があるから、調べ物ができて便利!」との意見も。ケース・バイ・ケースだろうが、冒頭の「9割が会議中のスマホいじりを『バカ』と感じる」調査結果は、ちょっと怖い。(KH)