コミュニケーションを密に、チェックを怠らないよう
東芝の不正会計事件を受けて、2016年1月27日に日本公認会計士協会が全会計士に対して出した「会長通牒」には、監査人は、不正リスクは「全ての企業に常に存在するという前提で」リスク評価を行い、「被監査会社又は経営者の社会的名声による予断にとらわれることなく」監査を実施しなければならない、と書かれている。
これは、会社の現場において上司が部下一人ひとりと接する際にも当てはまる。どんなに「できる」「優秀だ」という名声のある部下であっても、心の中に不正のトライアングルが作られる可能性があるという前提で、コミュニケーションを密に保ち、チェックを怠らないようにしなければならない。(甘粕潔)