「テレビ業界」マスコミ女子の印象 「ギスギス」でも「華やか」でもなく・・・
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   新聞やテレビなど、「マスコミ業界」といえば、『ザ・男社会』のような印象をもつ方も多いでしょう。実際、そのような一面はあるのだと思います。

   が、現場では、けっこう働く女性が多いもの。報道番組に呼んで頂くと、自分と同じくらいの年齢か、もっと年下の女性たちが、活躍しているのを目のあたりにします。そんな「マスコミ女子」の特徴とは?

関係者ほとんど全員が若い女性、の番組も

現場へ直行
現場へ直行

   たとえば、ある地方局。女性を対象にした夕方の情報番組では、番組の企画から立案、アナウンサーまで、ほとんど全員が若い女性でした。ディレクターのお手伝いをするアシスタント・ディレクター(AD)や、番組収録のスケジュールやお金の管理、出演者のサポートをするアシスタント・プロデューサー(AP)も、多くが若い女性です。

   そのときは、流行語にもなった「マウンティング女子」(それとない発言で、「自分の方があなたより上よ!」と誇示する女性)に関する企画。私は、いちゲストとしてお招きいただいたのですが、「マウンティング」に関する再現VTRでは、「あるある!」ネタが満載でした。

   私と同世代の女性たちがこれを制作したのだと思うと、その力量に感服。もちろん、テレビ局の上層部は男性が多いのでしょうし、女性がメインで作っている番組が、それほど多いわけではないかもしれません。が、企画を監修したディレクター女子と話していると、不思議と元気が出たのです。

「ちゃきちゃきしている」

   テレビ局の現場で働く女性たちは、動きやすいように、デニムなどラフな格好をしています。髪型は、ロングというより、ほどよく手入れされた流行のボブスタイルが目立つ感じ。メイクは薄めですが、チャーミングで可愛い女子が多いように思います(もちろん、個人的な意見です)。そんな現場の女性たちは、皆、一様に気遣いができ、コミュニケーション力に長けている。おまけに、時間が不規則でキツい仕事の割に、とても「元気」なのです。あの「元気の良さ」を、どう表現したらいいのだろう・・・と考えていたのですが、気づきました。良い意味で、「ちゃきちゃきしている」のです。

   「ちゃきちゃき」の語を調べてみると、「テキパキとして優秀で、よく気が利き、働きが良い」などの意味があるようです。まさに、マスコミ女子にぴったり。様々な業界の人と接するからか、明るく、コミュニケーション力に優れていて、礼儀もわきまえており、現場に慣れていない(私のような)出演者のサポートも、しっかりしてくれます。そして、何より「テキパキ」している。時間に厳しい仕事なので、自然と「テキパキさ」を身に着けていく面もあるでしょう。

   ちゃきちゃきしたマスコミ女子と会うと、いつも元気をもらえるのは、自分と同じように、仕事が好きで、頑張っている同世代の姿を目の当たりにするから、かもしれません。「職場の女性たち」というと、ともすれば「華やか」or「ギスギス」など、極端なイメージをもつ人もいるかもしれません。が、私が見た現場は、「同じ番組を作る」という共通の目的のもと、女性たちが一致団結しているようでした。「華やか」でも「ギスギス」でもない、ちょうど良い塩海の、「ちゃきちゃき女子」たち。過酷な仕事であることは承知のうえで、「いいなぁ、私も頑張ろう」と、エンパワメントされるのでした。(北条かや)

北条かや(ほうじょう・かや)

1986年、金沢生まれ。京都大学大学院文学研究科修了。著書に『本当は結婚したくないのだ症候群』『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』。ウェブ媒体等にコラム、ニュース記事を多数、執筆。TOKYO MX「モーニングCROSS」、NHK「新世代が解く!ニッポンのジレンマ」(2015年1月放送)などへ出演。
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