子供が急に熱を出した!――共働きの家庭では、どちらかが仕事を休んで面倒を見ることが現在の日本では一般的だ。
特に母親が休むケースが多いだろうが、そんな風潮には根強く疑問の声がある。中には、「どちらが休むのか」について夫婦間で議論になり、夫に対し激怒した妻もいるようで・・・
女と男は働き方が違うし・・・
Q&Aサイト「テルミー」に、子供が熱を出したという母親からの質問が寄せられた(2016年2月9日)。
派遣社員だという投稿者。夫は正社員だが余裕はなく、自身も働かなくてはいけないという。実家までは電車で30分くらい、という環境で、この日朝から子供が熱を出し、夫とどちらが休むのか言い合いになってしまったそう。
「派遣社員の妻が休むべきなんでしょうが」と思いつつ、「旦那に女と男は働き方が違うし、派遣社員が、休むのがいい!!と言われてカッチーン!!」ときてしまった投稿者。
「今のご時世、そんな事いうのか!!とムカつきました。なので旦那にやすんでもらい、私は仕事に行きました。子どもに申し訳ないのはもちろんです」
今回は結局夫が休むことになったが、「やはり突然何かでどちらかが休まなければいけない時は、派遣社員が休むべきなのでしょうか」と質問している。
「ママが一番」?
コメント欄には、
「有休を使い易い職場に勤めてる方が休むべきです。正社員か派遣かではないです」
「仕事内容で休みやすい方が休めばいいとも思います」
と、「休みやすい方が休む」という考え方が寄せられた。一方で、
「やっぱり母親でしょ?男は働かなきゃー。母親が子供見るべきです」
「幼いこどもの看病は母親の方が向いているのは確かで、こどもがそばにいて欲しいと求めるのも母親だったりするんですよね...」
「私も子供いますが、子供のことを考えるとやっぱり自分が仕事を休んで看病します!だって、ママが一番ですから!」
と、雇用形態問わず「母親が休むべき」という声も根強い。
「外部の力を頼りまくって」
子供の急病時には、やはり母親が仕事を休むべきなのだろうか。病児保育・病後児保育を行う認定NPO法人フローレンス代表の駒崎弘樹氏は、「そうではない」と主張する。
東洋経済ONLINEに掲載されたインタビュー(2015年7月7日)で、「熱の時は親が子供を見るべきだ」という考えや、自分の方が稼いでいない、母性があるから、として引いてしまい、結局自分が休む母親が多いが、「『共働き時代』なんだから、『共育て』するべきなのです」と語る駒崎氏。
働く母親に対して、
「外部を使い倒し、決して自分だけで背負いこまないこと、です。夫も子育てに参加してもらい、近所のママ友にも応援してもらう。また、行政や外部の市場サービスも利用する。特に子供が熱を出した時は外部の力を頼りまくってください」
とアドバイスしている。(MM)