朝ご飯を食べない人は、肥満リスクが高まる、とか、朝食抜きの子どもはテストの成績が下がる・・・なんて調査結果は時々、耳にするが、今度は「脳出血」だ。
国立がん研究センターなどの研究チームが、「朝食を抜くことが多い人は、毎日食べる人に比べて「脳出血」のリスクが3割以上高まる」との研究結果を公表した(2016年2月4日)。「やばい、朝ごはん食べよう・・・」とか、「本当にそうなの?」など、ビジネスパーソンらの間で波紋を呼んでいる。
「脳出血」は1.3倍超
調査は研究チームが、8県の男女約8万人を、45~74歳になるまで平均約13年間、追跡したもの。その結果、「朝食を取らない」「週に1~2回」しか食べない人は、毎日食べる人に比べて、脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)全体の発症が1.18倍高かった。このうち「脳出血」は1.36倍と、もっとも高い。ちなみに、脳梗塞やくも膜下出血、虚血性心疾患と「朝食抜き」との関連性は、今回のデータでは見つからなかったという。
調査結果を受けて、ツイッターでは、さまざまな声が飛び交っている。「僕けっこう朝食抜くこと多いのに・・・ 」「朝、食べるとお腹の調子が悪くなるんだよなぁ」など、悩ましいつぶやきも目立つ。「朝食抜き派だったけど、脳出血になるリスク高いみたいだから、明日から毎日少しでもいいから食べるわ」と、やる気を出している人もいた。
「朝食抜きになる生活が問題では」
不動産情報サイトを手がけるオウチーノ(本社・東京)が、20~35歳の働く未婚男女 554人を対象に実施したアンケート調査では、朝食を「食べない」が15.6%。約6人に1人の若手独身ビジネスパーソンは、「朝食抜き」だった(2014年10月公表)。彼らは、将来の「脳出血」予備軍なのか・・・!?
ただ、今回の研究結果に異議を唱える人もいる。ツイッターでは、「これは完全な嘘か間違いですね。菜食や少食を基本としていれば、そもそも血圧は上がらない」と、朝食の有無よりも「食事の内容でしょ」と、言いたげな声もあった。
「脳出血増加の原因として『朝食抜き』を言うなら、『朝食抜き生活』がどういうことなのかの方が問題だろう」という人は、「常識的に考えて、朝食を落ち着いて食べられないほどの不規則な日常生活の方が問題」と指摘。
同じように、「朝食抜きが脳出血を引き起こすのか、朝食を摂れない生活パターンが脳出血を招くのか・・・」など、ビジネスパーソンが陥りがちな「不規則な生活」こそ問題、と主張するツイートも、結構あった。さて、あなたは朝ご飯、しっかり食べてますか?(KH)