他人事ではない「芸能人の謝罪会見」 「怒りを増幅」しない服装術とは

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   2016年年明けからテレビでは芸能人や事故の謝罪会見が続き、なんだかどんよりとした気分の1月でしたが、読者の皆さんはどのようにお感じになりましたか?職業病なのでしょう、私は謝罪会見を見るたびに、つい服装やヘアスタイル、表情などに注目してしまいます。

   芸能人は別として、日常的に多くのカメラの前で話す機会の少ないビジネスパーソンは、カメラが目の前にあるというだけで緊張するのは当たり前。子供の頃からカメラを向けられたら「はい!チーズ」と笑顔が身についているせいか、笑ってはいけない場面でも笑顔で話してパッシングの嵐なんていう悲惨なことも。表情は大事ですねぇ。

表情や態度にも心配りを

先日の謝罪会見が話題になったベッキーさん(2009年撮影)
先日の謝罪会見が話題になったベッキーさん(2009年撮影)

   さて、謝罪会見まではいかなくても、ビジネスではお客様や取引先へ謝罪する場面もあるかと思います。今回は、謝罪にふさわしい服装についてお話します。

   まず覚えるべきポイントは「相手の感情を刺激するような服装は避ける」です。謝罪する事態=相手の感情を損ねている ということ。場違いな服装は相手の怒りを増幅させる恐れがあります。

(1)スーツは、黒・紺・濃いグレーなど手持ちの中で一番地味なものを選びます。デザインはシンプルなものを。女性の場合、スカート丈は膝下がベスト。

(2)シャツは白が基本。清潔感があり無難です。

(3)ネクタイは、地味な色・デザインのものを選びます。事故の謝罪時に、担当者が生死不明の段階にも関わらず、黒無地ネクタイをつけていたとして、被害者家族の怒りをかったというケースもありました。状況を見極め慎重に選びましょう。

(4)ネックレス、イヤリング、指輪などの貴金属は外す。装飾品は派手な印象を与えますので、結婚指輪以外は外しましょう。同時に鞄も地味な色のものに変えます。服装と合った鞄を持参しましょう。

(5)ヘアスタイルに気をつける。男性の場合、毛先を立たせるようなスタイルはNG。女性の場合、長い髪は後ろで一つにまとめます。お詫びの際には必ず深々とお辞儀(最敬礼)をしますので、髪が顔にかからないよう気をつけましょう。状況によってはヘアカラーも染め直すくらいの気持ちが大切です。髪の色が明るい(茶髪等)と、本人に悪気はなくても「チャラい」印象を与えます。男女ともにシンプルなスタイルが一番です。

   出来れば避けたい「謝罪」という場面。しかし、残念ながらトラブルが起きたらすぐに「お詫びの気持ち」を相手に伝えることが重要です。自分の表情や態度、服装が相手にどのように映るかをしっかりと意識して、誠意をもって臨みましょう。(篠原あかね)

篠原あかね(しのはら・あかね)
リクルートにて企業研修アシスタント、金融機関等での役員秘書を経てビジネスマナー講師として活動。2011年よりスマートコミュニケーションズ代表。ビジネスマナー、コミュニケーション、CS向上等の企業研修のほか、自身の宴会幹事経験をもとに「愛される宴会部長セミナー」も主催。著書に『宴会を制する幹事は仕事も制す。』『マンガ 黄金の接待』(監修)などがある。お客様や社内で愛されキャラになるコツを悩める社会人へ発信中。
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