働く「ジャニオタ」女子のホンネ 「ただのファン」とはココが違う
【女性キャリア最前線】

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   中1でKinKi Kidsのファンを『卒業』して以来、ジャニーズ界隈には疎い筆者ですが、先日、新宿の地下道で興味深い光景を目にしました。カタログ通販「ニッセン」の巨大なパネル広告です。

   『touch n,』『さわってみて、新しいnissen』とのキャッチコピーで、イメージキャラクターを務めるのは、4人組アイドルグループ「NEWS」の皆さん。彼らが胸をはだけて、ニッセンのパーカー(本物)を着ているのです。もちろん人物は「等身大パネル」ですが、パーカーは本物なので、触ってOK、2ショットの撮影もOK。というわけで、多くの女性ファンが、ちょっと照れた面持ちで、好きなメンバーとの撮影会を楽しんでいたのです。それを、チラッと見て、通り過ぎる男性たち・・・。新宿の地下道は、ちょっとした熱気に満ちていました。

   働く女性には、ジャニーズファン、ジャニーズオタクが少なくありません。彼女たちはなぜ、ジャニーズに惹かれるのか。「ファン」と「オタク」の違いとは・・・?

「別にイケメン好きではない」

こちらもジャニーズ
こちらもジャニーズ

   「ジャニオタって言うと、周囲からは『どうせイケメン好きでしょ』って言われるんですけど、まったく違うんですよね。現実の異性と、ジャニーズは別物です」と語るのは、航空業界で働くMさん(30)。拙著『本当は結婚したくないのだ症候群』でインタビューした、働く独身女性の1人です。

   彼女は数年前、某ジャニーズグループのコンサートに誘われて行ったことがきっかけで、そのグループの虜になったそう。今では、全国を飛び回る仕事の合間に、観光半分で「遠征(地方など、遠くのコンサートへ出かけること)」を楽しんでいるようです。

   「◯◯(都市名)のコンサートで、××くんと目が合ったんですよ!」と熱弁するMさんの姿は、普段バリバリ働いているイメージとはギャップがあり、思わず引きこまれてしまいました。

   彼女以外にも、「ジャニオタ」を自認するキャリア女性は多かったのです。Mさんの同僚、Iさんは言います。

「結婚した友だちが、『独身時代と比べて、お金が自由に使えないから悲しい。もう(ジャニーズ)オタクじゃなくて、ただのファンになっちゃった』って言うんですよ」(Iさん)

   聞けば、「ファン」と「オタク」には明確な違いがあるそう。オタクは、一般人が言う「マニア」に近い感じで、コンサートで全国行脚したり、CDやグッズを全種類そろえたりするのも当たり前ですが、「ファン」はそこまでしない(できない)そうです。

北条かや(ほうじょう・かや)

1986年、金沢生まれ。京都大学大学院文学研究科修了。著書に『本当は結婚したくないのだ症候群』『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』。ウェブ媒体等にコラム、ニュース記事を多数、執筆。TOKYO MX「モーニングCROSS」、NHK「新世代が解く!ニッポンのジレンマ」(2015年1月放送)などへ出演。
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