「社会との関わりがなくなる気がする」
首都圏で働く独身女性たちは、多くが、「専業主婦になると、社会との関わりがなくなる気がする」と言っていました。皆、結婚願望はそれなりにあるのですが、家事育児に専念する生活のイメージは、決して明るいものではありません。とにかく「社会と離れてしまうのは嫌!」という気分が、感じられたのです。
K子とY美の専業主婦ライフを聞いても、なんとなく「社会と離れている」のを強調している気がしました。K子は、「世の中でなにが起きているか、ヤフーニュースで知るくらい。難しいことはよく分からないし、考える暇がなくなった」といいます。夫が帰ってくるまで、たった1人での育児ストレスは、かなりのようです。
もちろんK子だって、育児の喜びを実感することはあるでしょう。が、彼女自身、そして世間からも、「専業主婦は社会と離れている」と思われている・・・そんな部分が、少なからずあるように思います。「専業主婦=家にいて、社会との関わりがない」とのイメージがあるかぎり、なんとなく育児には『閉塞感』がただよい、独身女性は、その閉塞感を時に羨みつつ、「自分には無理・・・」と、思ってしまうのかもしれません。
ひとつのカフェが、「大人用の部屋」と「子連れ専用部屋」に分けられていること自体、専業主婦の『ツラさ』を象徴している気がしてくるのでした。(北条かや)