「専業主婦」像に漂う閉塞感の正体 【女性キャリア最前線】

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「社会との関わりがなくなる気がする」

   首都圏で働く独身女性たちは、多くが、「専業主婦になると、社会との関わりがなくなる気がする」と言っていました。皆、結婚願望はそれなりにあるのですが、家事育児に専念する生活のイメージは、決して明るいものではありません。とにかく「社会と離れてしまうのは嫌!」という気分が、感じられたのです。

   K子とY美の専業主婦ライフを聞いても、なんとなく「社会と離れている」のを強調している気がしました。K子は、「世の中でなにが起きているか、ヤフーニュースで知るくらい。難しいことはよく分からないし、考える暇がなくなった」といいます。夫が帰ってくるまで、たった1人での育児ストレスは、かなりのようです。

   もちろんK子だって、育児の喜びを実感することはあるでしょう。が、彼女自身、そして世間からも、「専業主婦は社会と離れている」と思われている・・・そんな部分が、少なからずあるように思います。「専業主婦=家にいて、社会との関わりがない」とのイメージがあるかぎり、なんとなく育児には『閉塞感』がただよい、独身女性は、その閉塞感を時に羨みつつ、「自分には無理・・・」と、思ってしまうのかもしれません。

   ひとつのカフェが、「大人用の部屋」と「子連れ専用部屋」に分けられていること自体、専業主婦の『ツラさ』を象徴している気がしてくるのでした。(北条かや)

北条かや(ほうじょう・かや)

1986年、金沢生まれ。京都大学大学院文学研究科修了。著書に『本当は結婚したくないのだ症候群』『整形した女は幸せになっているのか』『キャバ嬢の社会学』。ウェブ媒体等にコラム、ニュース記事を多数、執筆。TOKYO MX「モーニングCROSS」、NHK「新世代が解く!ニッポンのジレンマ」(2015年1月放送)などへ出演。
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【ブログ】コスプレで女やってますけど
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