日本経済団体連合会の榊原定征会長は、2016年の春季労使交渉に向けて、企業に対して「継続した賃上げ」を要請した。2016年1月25日、東京都内で開かれた経団連の「労使フォーラム」で語った。
「賃上げにつなげるよう最大限の努力を」
榊原会長は冒頭のあいさつで、「企業は積極果敢な経営を通じて収益を拡大し、その成果を賃上げにつなげるよう最大限の努力をお願いしたい」と強調した。
経済の好循環を掲げる安倍晋三政権からの要請を背景に、継続した賃上げの3年目の交渉になる。中国経済の減速や原油安の影響で、株式市場は年明け以降に不安定な状況が続いている。経営側に不安感が先行しているなか、榊原会長は「経済の好循環の歯車を再度、力強く回していく取り組みが必要だ」と訴えた。
一方、連合の神津里季生会長は、2%程度のベースアップの実現を求めている。