寒さが厳しくなってきた。ツイッターでは「やばい、風邪引いたかも。まぁ仕事休めないけどね」とか、「忙しい。インフルエンザにでもならないと休めない・・・」など、ビジネスパーソンらのボヤキが見つかる。
日本人はそもそも、「休暇」への「意識が低い」のか。オンライン旅行会社エクスペディア(本社・米国)の日本語サイト、エクスペディア・ジャパンが、26か国、18歳以上の有職者男女を対象に調査したところ、日本の有休消化率は60%。韓国に次ぐ、世界ワースト2位だった。さらに、自分の「有給休暇」が年間、何日あるか「知らない」日本人の割合は53%で、断トツの「世界1位」。ネットでは、「休まない日本人」について、様々な意見が飛び交っている。
断トツ1位の「罪悪感」
調査は昨(2015)年10月、26か国で実施。18歳以上の有職者男女(フルタイム、パートタイム、自営業)計9273人に対し、有給休暇の取得率や、有給で仕事を休むことへの意識などを尋ねた。
「有給休暇は何日間支給されますか?」という質問に対し、「知らない」と答えた日本人は53%。2位の韓国(23%)、3位のアメリカ(16%)を大きく引き離し、「世界ワースト1位」だった。一方で、「休みが不足していると感じている」日本人は39%と、他国より低い。
調査したエクスペディアでは、「日本人はあまり休まない上に、今以上の休みをそれほど求めていない」とコメント。有休が何日支給されているか把握していない人が、過半数であることもふまえ、「日本人は休みを取ることへの意識が低い」としている。
ただ、日本人ビジネスパーソンのうち、18%は「有給休暇を取得するのに罪悪感を感じる」と答えており、2位のアメリカ(10%)を引き離して、世界1位。「人手不足だから」という理由が最も多く、「頑張って仕事をこなさないと・・・」というビジネスパーソンたちの意識が透けて見える。
ツイッターでは調査結果を受け、議論が起こった。
「確かに有給休暇の日数、知らないや^^;」と、我が身を振り返る人もいれば、「我慢を美徳とする日本人らしい。『どうせ有給は使えない』と、あきらめもあるんだろうなぁ」と、納得する人もいる。
好きで働いてるんだから、いいのでは」
一方、日本人が「休みを取ることへの意識が低い」とされたことについては、ひとこと言いたい人が多いようだ。
ツイッターでは、
「どうせ病気にでもなんないと、有休は使えないよ」とか、「有休? なにそれ食べ物? って感じ。冠婚葬祭くらいでしか使えない」など、有給休暇を、万が一のときのために「取っておくもの」と捉える向きも多い。日本人は、やはり仕事第一で『勤勉』なのだろうか。「私の若い頃は、有休なんて使わせてもらえなかった。そういう時代だった」と、(ちょっと誇らしげに?)思い返す人もいる。
一方で、
「別に勤勉でいいじゃない。仕事に夢中で、有給休暇なんていらないって人もいる。昔は有休なんて使ったことなかった。仕事楽しかったし」とか、「日数なんて知らないし、実際休まない。楽しいことしてるのに、休むなんてもったいない」など、「仕事が楽しいなら休む必要なし!」と主張する人も、結構いる。日本人は「休めない」のか、「休まない」のか、議論はまだまだ続きそうだ。(KH)