あけましておめでとうございます。メンタルヘルスの大改革「ストレスチェック義務化」が昨(2015)年末から開始されています。目的は「社員の気づき」を促すだけでなく、「職場環境の改善」が要求されているのです。確かに過重労働はストレスですが、かといって仕事がないとこれもまたストレスになる場合があります。
正月休み明けで、これから新年会が続く、という人も多そうですが、上司や同僚との交流について、今年はいつもより真剣に向き合ってみませんか?ストレスチェックの3領域で求められている項目の中でも、「上司や同僚の支援」はとても重要なのです。支援が大きいと、個人のストレスは緩和されるからなのです。
ヤキトリ上司の意味って何?
一番、困ったとき「あなたを助けてくれる人」は、社内にいますか?
「うちの上司についていきたい」「俺の上司には教えられる」「明日の仕事も我が上司と働くのが楽しみだ」ということになると、ストレスはセリエ博士の言う「良いストレス」になりますね。
それじゃ、どんな上司がストレス緩和にいい上司なのでしょうか?多少、独断と偏見があるかもしれませんが、私は「ヤキトリ上司」と呼んでいます。
1:「ヤ」は、人に「や」さしい。
2:「キ」は、仕事に「き」びしい。
3:「ト」は、「と」っつきやすい。
4:「リ」は、感情的にならず、「理」性的。
という頭文字を並べて「ヤキトリ上司」なのです。
「1」は、「やさしさ」がある、こんな上司はパワハラになりません。受容性や人に対する「やさしさ」があるといいですよね。
「2」は、皆さん、やっぱり職場は厳しく業務の達成が求められます。厳しく「やりとげる力」が職場の生産性を向上させます。
「3」は、話せる上司のいる職場には、うつが少ない傾向があります。「とっつきやすい」リーダーが、部下に安心感を与えます。
「4」は、ストレスフルな上司は「感情的になる」人が多い。ヤキトリ上司は理性的で冷静なのです。
逆に「あほう鳥上司」がやる気を下げる
メンタルヘルスの時代、職場のリーダーに求められているのが「傾聴力」です。
しかし、「あくび、ほう杖、腕(うで)を組み、時(と)計を見る、リズムを刻む(貧乏ゆする等)」をするリーダーに相談するのは躊躇しますね。私は部下のやる気を下げてしまうこうした態度をとる上司を「あほう鳥(とり)上司」と呼んでいます。
じゃあ、形だけ「あほう鳥上司」から「ヤキトリ上司」になれば職場のメンタルヘルスに良いのか?ということになります。
これだけではだめなのです。実際の居酒屋のヤキトリには、「串」がありますね。ヤキトリ上司の「串」は「志」です。何のために働くかという「ミッション」が1本貫いていないとだめなのです。
似ているリーダーシップに「サーバント・リーダーシップ」があります。アメリカのグリーンリークが1970年に提唱した「リーダーである人は、まず相手に奉仕し、その後相手を導くものである」という。
「サーバント・リーダーシップ」も「ヤキトリ上司」も、これからのストレスチェック時代には、不可欠なリーダーシップになるような気がします。(佐藤隆)