2016年を「閉塞感打破」の年にする 「未知の世界」への誘(いざな)い

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「完全には分かり合えない」ということを分かり合う

   そして、その違いの存在は、外国の人と仕事をし始めるとさらに顕著になっていきます。そのあまりの違いの大きさに、一体どこから説明すればよいのやらと、途方にくれることもよくあります。

   ただ、違いを認識することと、コミュニケーションが断絶することは大きく違います。

   多くの日本人は、外国人というと宇宙人と同じくらい、コンタクトが難しい生物であると考えている傾向があります。しかし、実際に話をしてみると、常識が違うということはあっても、コミュニケーションがとれないわけではありません。

   これは、君たちの常識とは違うね。だけど、お客さんはこう思っているから、この様に行動できないかな?と、違いを認めた上で、それをどう埋めるかを話せば、きちんと理解してもらえます。「察することができないから、コミュニケーション不能」と扉を閉めてしまうのは非常にもったいないです。

   そして、「完全には分かり合えない、ということを分かり合う。それを前提としてコミュニケーションをとった」経験は、その後の仕事で非常に役に立っています。

   自分の考えと全く違う人がいるという前提の元に説明をしたり(時に挑発したり)することは、このようなコラムの文章を書くときのベースになっています。

自分が当たり前だと思っていることが、人によっては超絶めずらしいものであるということから作ったのが、海外起業体験プログラム、サムライカレープロジェクトです。

   自分が知らないことがたくさんあるということ、他人が(自分は知っているのに)知らないことがたくさんあるということ。この「無知の知」はソクラテスの時代から言われていることですが、真理であると思います。

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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